第43回BIRD-KISSメールマガジン(2024.03.07配信)

 「ウクライナ避難民心のケアシンポジウム2024」へ参加して

皆様 こんにちは。BIRD-KISS事務局です。
 
2月16日(金)に、参議院会館で開催された「ウクライナ避難民心のケアシンポジウム2024」。BIRDおおたけと共に参加しました。
 
戦争は悲惨です。衣食住を支援することはもちろんですが、このシンポジウムのテーマである「心のケア」を支援することの大切さを学びました。たとえば、言葉の問題によるストレス、学びの場を奪われることで未来が見えなくなることなど。今回のメルマガは、事務局スタッフがシンポジウムでリアルに感じたことを報告させていただきます。
 
■避難民の方々が日本に来て困っていることは? メンタルヘルスアンケートの結果で多かったのが「日本語」でした。「日本語」でコミュニケーションできないことが、心身のストレスになっているという。日本に避難してきても、そこで暮らすためには言葉が通じないと、安心した生活がおくれないということが、ひしひしと実感できました。そのケアのために、日本の学生が無料で日本語を教えたり、喫茶店をオープンして雇用したり(とりあえずコーヒーを運ぶだけであれば言葉はいらない)、避難民の弁護士を雇用し、同じ立場で対応できるよう相談窓口を開設したり、いつでもどこでもウクライナ語で相談できるサイトをチャットGTPを駆使してできないかということを研究されている大学教授がいらっしゃるという様々な、キメの細かな取り組みを知りました。
私たちBIRD-KISSプロジェクトでは、BIRDぬり絵を通して避難民の方の「心のケア」ができるのでは? ということに、いまチャレンジしています。言葉の壁を乗り越えて、ぬり絵を通したアートコミュニケーションで、避難民の方、とくに子どもたちの笑顔をたくさん取り戻したいと思いました。(事務局スタッフ 小川)
 
■シンポジウムで、日本に避難民として暮らしている大学院生と高校生の経験談を聞きました。
ウクライナの大学で法律を学んでいた女子学生は、日本に来て、中央大学の大学院の法学研究科に入学することができました。彼女は難しい日本の司法試験を受けたいと、日本語の壁も乗り越えて、いま必死に頑張っているとのこと。その後は、国際弁護士になって、自身と同じ状況に置かれている人たちの役に立ちたいと。「恩返しをしたいという気持ちでいっぱいです」。この言葉を聞いたときに、支援の輪は、支援された人から次の人へと広がっていくと思いました。
また、高校2年生の女性は、流ちょうな日本語で経験談を話してくれました。わずか1年でこんなにも日本語をマスターしたということにとても驚きました。彼女は日本に来るまでは将来は何になりたいかということも考えていなかったそうです。日本に来て、日本の高校で学ぶことによって、将来なにになりたいかが見えてきたという、うれしい話をしてくれました。「私は、アンチエイジングやDNA関係の仕事につきたいと思うようになりました」と。日本に来たことで、将来の目標ができたという、避難してきただけでなく、未来を手に入れたという話にとても感動しました。(事務局スタッフ 阿部)
 
■BIRD-KISSでは、2024年のカレンダーのテーマを「未来の子どもたちに私たちができること」としてぴーすばーどカレンダーを「ウクライナ心のケア交流センター ひまわり」様をはじめ、シンポジウムに参加されたみなさまに配布をさせていただきました。その後みなさまから送っていただいたぬり絵をオリジナルバッヂにしてお渡ししています。添付画像をご覧ください。とても優しい平和なBIRDたちです。

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